もうデカデカと真っ赤な字でかいてあります |
2018年初春、思わぬ臨時収入が入ったので神保町のさかいやに macpac の Weka40(ウェカ40)と Torless35(トーレス35) を見に行った。山行用に新しいのが欲しくなったというわけ。
さかいやでザックを見ていると、珍しい名字の若いお兄ちゃんの店員さんが声をかけてくる。この兄ちゃんはザックに詳しいし、店頭であれこれ聞けるからいろいろ助かる。
まず、Torless35(トーレス35)はそもそも仕入れていないそうだ。
「Aztecじゃないmacpacは売れないので…」
身も蓋もない(笑)
では、とWeka40を背負うが、2017年モデルは色がイマイチ。
自分「これの青とかあればいいんですけどねぇ」
兄ちゃん「2018年モデルだと青ありますよ。macpacは年に一度しか入ってこないんですが、そろそろ入ってきますよ! 取り置きしましょうか?」
さすが兄ちゃん、なんでまだ入荷してないモデルの色まで知ってるんだよ!!
ちょっと考えてる間に、Weka40の横に鮮やかな青のザックを発見した。それが、Trion Light 38(トリオンライト38)。
マムートか、背負ったことないから試しに背負ってみるか。
・・・
・・・!
・・・!!!
シンデレラフィット!!
何コレ!?かつて味わったことのないピッタリさ加減だ。ゴツいザック買いに来たのに、なんでこんな華奢なのがフィットしてくれるんだ!
兄ちゃん「これいいですよね。2017年モデルは色が山岳救助モデルみたいな色でヒドかったんですが、2018年モデルはこの青が入ったので」
さすが兄ちゃん、もう全メーカ全色押さえてる感じだ。頭の中にここ数年のカタログがインプットされてるに違いない。
背負ったまま座ってみる・・・
長いザックだと椅子に座れなかったりするのもあるが、全然問題ない。首を後ろに曲げてみる。全く当たらない。どうやら、ザック自体の長さというか位置もピッタリだ。取り回しがいい。実にコンパクトにできてるが、背中へのフィット感がハンパない。
兄ちゃんもアレコレザックの機能について説明してくれる。実にイイ感じのザックだ。
華奢だが底部がキュッとしてて左右にバタつくこともない。頭ではmacpacを買いに来たのに、背中が「コレがイイ!」と言っている。
2分後、背中の言うことを聞くことにした。
兄ちゃん「いまセールしてるんで、22,000円くらいに下がりますよ」
すげー、兄ちゃん。あんた確実に殺しにきてるよね?
自分「コレ下さい!」
というわけで、macpac 買いに行って Mammut 買って帰ってくるという顛末に。何が起こってるかわからないが、本当の話だ。
神保町からの帰りの電車の中で、「どんなレビュー・評価があるのかなー」とワクテカで調べたところ。。。ない、全然ない、全くない、微塵もない。2017年からのわりと新しいモデルというのを差っ引いてもない。
で
日本語でまともなレビューがないので、少し詳しく書いてみよう。1四半期ほど晴天雨天問わず何度か使ってみたが、やはりすごくイイ!
前景 |
まず、軽い。買ってから気づいたが妙に軽い。重さを気にする人にはこの点だけでオススメ。
縦・横のフレームと雨蓋が取り外しできるので、軽くしようとするとさらに軽くなる。個人的には縦のフレーム外すとフィット感がダイブ変わってくるのでオススメできない。横のフレームは肩口を左右に振られた場合のスタビリティが若干低下するが、外すのもありだと思う。
雨蓋は表の裏にポケットがある。
裏側:マチはないが面積ある+丸見えで使い勝手がいい |
裏側のポケットはメッシュになっている。マチはないが面積はあるのでとても使いやすい。
表側:なぜか知らんが妙に入る |
表側のポケットも使い勝手がいい。見た目以上に物が入る。ここにガサっと入れても、全体的な見栄えがあまり崩れないのも特筆すべきポイント!
シンデレラフィット!! |
背面長を変えられるようなオサレ機能はなし。背負って合わなければ GAMEOVER。
ヒップベルトはマジックテープで止まっていて、長さを変更できるし取り外しもできる。ヒップベルトはベルトだけで、
「ベルトのポケットが大きくて、行動食とか入れるのに便利なんです!」
といったオサレ機能はこれまたない。
ショルダーハーネスもヒップベルトも薄いが、個人的にはこの辺は特に気にならないのでOK!。ザック的に最大12-14kgくらいとなっているようだが、これにそこまで詰め込まないだろうから、薄かろうが軽かろうが問題なし!!
macpacにもハイドレホース出口が欲しい。。。 |
ザック内部にはハイドレポケットがあって、右側にハイドレホースの出口もある。macpacを使ってるとコレが妙に新鮮に見えるから不思議だ。
秀逸なコンプレッションストラップ |
コンプレッションストラップは左右それぞれ2箇所ある。見た通り全てにバックルがついていて、両脇でなく前面側を締めるようにもできるので、使い勝手がとてもいい。
スキー板を入れられると説明のあった大きいループ |
左右側面底部には、スキー板を入れられるという大きいループがある。クライミングなんだかバックカントリースキーなんだか、一体どこに向かっているのかよくわからない製品だ(笑) とはいえ、スキー板1本入れても大丈夫なわけだから、底部に結構重量のあるものをこのループで取り付けても問題なさそう。
使い勝手のいい前面ポケット |
何気に気に入ってるのがこの前面ポケットだ。メッシュポケットみたいに、ビロビロ~ンとなる心配もなく、ガシガシ使える。ポケット自体がとてもデカイしそれなりのマチもあって非常に使い勝手がいい。雨蓋と前面ポケットだけで、ご飯3杯いけるくらいと言えばおわかりになるだろうか。ちなみに、ロールトップなので、↑の写真の通りクルクルと回す必要がある。雨蓋撮った状態でも、雨蓋用ストラップを締められるようになっていて、思うにクライミング用にロープをまとめとくためのモンと思われる。
中にあまり入れない時は、コンプレッションストラップを締めるとキュッっと薄くなって大袈裟な感じがないので街中でも使えそう、というか使ってる。雨のTDLで朝から晩までレインカバー無しで使ったが、気になるような浸水もなかった。過信はできないが、ちょっとした雨ならそのまま使ってて問題ない。
総じてオススメ。色は青以外はアレなカラーなので、実際はタブン青一択。日帰り山行は勿論のこと、小屋泊や荷物絞ったバックパッキングでも使える感じがする。